1. ikigAI株式会社 外所 祐香 氏

東京都創業NETインタビュー

ikigAI株式会社 外所 祐香 氏

ikigAI株式会社 外所 祐香 氏 立命館大学在学時代に個人事業主として、学生の挑戦を後押しする地域留学事業を立ち上げ。卒業後はソフトバンク株式会社に入社し、社内副業として出向したSTATION Ai株式会社では、スタートアップ企業の誘致の実績No.1を達成。ソフトバンクアカデミア選抜生、経済産業省「始動」プログラム選出、UC Berkeley Haas School of BusinessにてGoBear Award受賞など、国内外の育成事業にも多数参画。2024年にikigAI株式会社を創業し、AIを活用した「自己理解×行動支援」プロダクトを開発。Z世代を中心に展開する。
ikigAI株式会社 サービスサイト

AIを活用した自己実現サポートで、次世代の可能性を切り拓く

Z世代が「好きなことに、まっすぐ進む」ための仕組み

デジタルネイティブである私たちZ世代は、SNSなどを通して他人と自分を比較してしまう環境にあり、私自身も優秀な同世代に囲まれて強い劣等感を感じることもありました。そんな原体験から生まれた事業が、パーソナライズ型の自己実現サポートAIサービス「ikigAI」です。ikigAIでは一人ひとりのユーザーがもつ想い、ビジョン、夢を、AIビジョンボードという新しいかたちでビジュアル化。AIフィードバックとパーソナルコーチングを組み合わせた仕組みを提供することで、次世代の可能性を切り拓きたいと考えています。また、Z世代の社会人の中には、会社での役割と自分のやりたいことのギャップを感じながらも、それをうまく言語化できずにいる方も多くいます。結果として離職につながるケースも少なくなく、企業にとっても大きな課題となっています。そんな一人ひとりの「自分らしさ」と仕事を結びつけるサポートを、企業や自治体への導入を通じて届けていきたいとの想いから、現在は個人だけではなく企業や自治体への導入も進めています。BtoBtoCにより“C”であるZ世代が、コーチングやフィードバックを通して、会社で与えられた役割と生きがいを紐づけることができれば、ネクストアクションを起こすことにつながるはずです。デジタル社会だからこそ、いまの世の中に足りていない“人の心に寄り添うこと”が大切であり、そこを届けていきたいと思っています。

ikigAI株式会社 外所 祐香 氏

99%の人たちが見つけられていない自分軸

幼少期から日本と中国を行き来する生活の中で、中国が目覚ましい経済成長を遂げている様子に新鮮さを覚えました。そこが、私のイノベーションの原点といえるのかもしれません。学生時代は長期インターンで起業家のマネジメントに携わっていたのですが、社会課題に真っすぐ取り組んでいる起業家の生き様がとてもかっこいいと感じ、学生時代から起業へと憧れのようなものはありました。そのため、学生団体を立ち上げるなど、大学時代より精力的に活動をして評価は得ていたものの、社会人になると視座が高い人たちに囲まれたことで、自分に違和感や劣等感を抱くようになったのです。
とはいえ、何がやりたいかといった軸はなく、社会人になってからは仕事と並行してビジネスコンテストに応募したり、何十、何百もの事業を考えては潰してということを2年ほど繰り返していました。起業を学ぶためにも、多くの起業家の方々と毎日のように会っていたのですが、その中でふと、自分軸を見つけることの難しさに気づいたのです。99%の人たちは自分の人生の登る山を見つけることができずにいる、と私は感じています。その山を見つけることこそが実は一番難しい。そう気づいたことが、事業立ち上げのきっかけとなりました。

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生成AIを用いたビジョンボードで頭の中を見える化

現場百回ではないですが、立ち上げ当初はZ世代が抱えている課題を知るためにも、インタビューをたくさん行いました。その中から見えてきたのは「自分が本当にやりたいことに自分すらも気づけていない」「完璧を目指しているからこそ、行動に対するハードルが高い」「自分への優先順位が低いため、自分に対してフォーカスを向ける時間がない」の3点。国際社会からみてもZ世代は夢を描きにくいと言われていますが、それは他者との比較やSNS、学歴社会に重きを置いた教育を受けてきて、自分にフォーカスすることがなかったのではと感じたのです。そしてその先には、自分が何者かわからなくなる"Identity Crisis"という課題が深く横たわっているとも感じています。
もともとコーチング事業からスタートした弊社ですが、新卒で働いていたソフトバンク株式会社では日々AIと触れていたため、Z世代が抱える悩みは多種多様で深いものの、生成AIを使ってビジョンボードのようなかたちで人の頭の中を見える化すれば、自己理解につながるのではと考えたのです。弊社はAI企業と思われがちですが、生成AIはあくまでも手段のひとつ。自分と同じZ世代に寄り添うことが事業の核にはあります。

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社会課題と純粋に向き合う仲間とつながるTokyo Startup Gateway

当初はコーチングなど、人の手で泥臭く事業を回していたのですが、これを再現性のあるかたちで世の中に届けるには、スケールアップが不可欠だと確信し、AIを活用したビジョンボードの概念が生まれはじめる変革の真っ只中でTokyo Startup Gateway 2024にエントリーしました。日本最大級の創業コンテストに挑戦しない手はないと思いました。セミファイナリストに選出されるとアクセラレーションプログラムが提供されるのですが、私が参加してきた数々のプログラムの中でも、「どうすれば起業家が持続するのか」といった起業家自身の心に向き合ってくれるところは稀有でした。また、学生時代から起業家とのつながりはあったものの、同じ時期に同じような社会課題に向かって取り組む同期に出会えたのはTokyo Startup Gatewayならではの良さであり、おすすめしたいポイントです。彼らとは今でもSNSで繋がっていますが、フェーズが似ているからこそ、お互いに尊敬しながら助け合えるといった関係性が続いており、皆が挑戦している姿を見ると刺激にもなります。受賞後は問い合わせもお客様も増えたほか、「弊社で働きたい」と言ってくれる学生さんも多くなりました。今後はそういう学生さんたちの受け皿になれるよう、組織も事業も大きくしていきたいです。今年度は東京都をはじめとする行政機関との取り組みを通じて、より多くの若者へ届けられるようになりました。引き続き、安全な形でデータを活用しながら、より良い若者支援として日本全体にインパクトを出せるよう取り組んでいきたいです。

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起業を目指す方へのメッセージ

目の前にいる人を助けたい、解決したい課題があるなど、本当に心の底からやりたいことがあれば起業するべきだと思います。早い段階での失敗は財産になり、これからの人生に恩恵をもたらすので、なるべく早く失敗しても大丈夫というのは、講演会でもよく伝えていることです。学生時代からの活動を通して、若いうちの失敗はいつでも替えがきくというのを自然と学んでいたのだと思います。私自身も人生をかけてやり続けたいことと出会うまでに時間がかかりましたが、事業を続けることは社会課題の解決になり、自分自身の自己実現にもなっています。

記事内の創業・成長支援プログラム

TOKYO STARTUP GATEWAY

TOKYO STARTUP GATEWAYは、テクノロジーから、モノづくり、ソーシャルイノベーション、リアルビジネス、グローバルを見据えた起業など、分野を越えて、「東京」から世界を変える若き起業家を輩出するスタートアップコンテストです。
優秀なビジネスプランなど、初めは必要ありません。「こんな世界や世の中をつくりたい、みてみたい。」その、あなたに秘めた夢・情熱こそが全てのはじまりです。この場に集まる仲間や応援団と共に、真に世界を変えていける力を、思い切り磨いていってください。

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